2013年09月18日

リボトリールは気分安定化薬なのか

少し前にうつ病が寛解したので、職場復帰をするために、会社近くのクリニックに転院することになった。そこで、新しい主治医との間で、前医によって処方されたリボトリールの話になった。

「私は、リボトリールを止めると気分が落ちるので、まだ止めるつもりはないんです。」
主治医「リボトリールを止めると気分が落ちる?それはちょっと変わった効き方ですね。リボトリールは、気分の変動抑えるのに使われる薬ですよ。」
「そうなんですか?私は前の主治医から抑うつ気分を上げる目的で処方されたものとばかり思っていましたが…。」
主治医「あなたはジェイゾロフトを同時に服用しているので、躁転するのを防ぐために処方されているのではないでしょうか。」
「…。」

この会話は意外であった。なぜなら、インターネット上の情報で、「リボトリールは抗不安薬として最強」という記述が目立ったからである。それに、ベンゾジアゼピン系であるからには、リボトリールは抗うつ作用もあるはずだと思い込んでいた。しかも、はっきり言ってもう一方のジェイゾロフトは、私には効いていないような気がしてならない。だから、リボトリールに抗うつ作用がないなら、私が良くなった理由がわからないのだ。

しかし、リボトリールの作用を正確なソースで調べると、確かに「パニック障害を含め各種神経症、躁病やうつ病などの治療に応用することがあります。」と書いてある。これはどういうことだろうか。(参考)

ここで浮かんだ疑問点は3つある。

・リボトリールには抗うつ作用はあるのか。
・私の前医が、リボトリールを「抗不安薬」(抗うつ作用も含めた目的)として処方したのか、それとも躁転を防ぐ「気分安定化薬」として処方したのか。
・症状としての「不安」と「抑うつ気分」というのは全く別物として捉えるべきなのか。

どうも納得がいかなかったため、実際に薬をもらっている薬局の薬剤師に直接質問してみることにした。医師は、症状の治療や診断に関しては詳しいかもしれないが、薬剤の作用や薬理に関しては薬剤師の方に軍配が上がると思ったからである。次が私と薬剤師との会話である。

「少し質問したいのですが、リボトリールには抗うつ作用はありますか。」
薬剤師「ありますよ。適応は抗てんかん薬(気分安定化薬)だけですが、リボトリールには抗不安作用はもちろん、弱い抗うつ作用もあります。」
「そうなんですね。では、メイラックスなどの他のベンゾジアゼピン系の抗不安薬と比べて効き方はどう違いますか。」
薬剤師「リボトリールには、同時に処方されている抗うつ剤の効果を高める働きがあります。また、逆に抗うつ剤と併用しないと、リボトリール自体の効果が出にくい場合もあります。メイラックスやレスタスなどの抗不安薬は、リボトリールよりも抗うつ作用が強い傾向がありますよ。」

なるほど。やはりリボトリールには抗うつ作用があるということで正しかったじゃないか。主治医は、私がリボトリールで気分が晴れたことに対して疑問を抱いたようだが、私の場合は、不安も抑うつもあまりはっきりと区別がつかない状態だったので、両方に効いたようなのだ。

ちなみに、ここで整理できたことをおさらいおく。向精神薬には大きく分けて次の4種類がある。

【抗うつ剤】
抑うつ気分やパニック障害などの気分障害に処方される薬
(商品例)ジェイゾロフト、パキシル、リフレックスなど。
【抗不安薬】
不安を抑えるために処方される薬
(商品例)リボトリール、メイラックス、デパス、ワイパックスなど。
【気分安定化薬】
双極性障害などの気分の変動を抑えるために処方される薬
(商品例)リボトリール、デパケンRなど。
【睡眠薬】
不眠に対して処方される薬
(商品例)ハルシオン、マイスリー、レンドルミンなど。

ここで、あえてリボトリールを抗不安薬と気分安定化薬の両方に入れたことが今日のポイントである。

ところで、医師の診察を受けた際に、「もし私の抑うつと不安がさらに強くでてきたら、どう対処するおつもりですか?」と聞いたら、主治医は「ジェイゾロフトが効いていないようならそれを変えますし、リボトリールが合っているようなら、それを今の0.5mgから増量するという手もありますよ。私は患者さんの希望に極力沿ってお薬を出すようにしてますから。」と言っていた。

今の主治医はこちらの話もちゃんと聞いてくれるし、とても優しい先生である。前医はこちらが聞いていないことまでけっこうよく喋る先生だった。


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posted by 良源 at 01:55| 薬物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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